介護だけでなく地域の健康づくりを実践
介護施設の業務改善を行う中で、鹿児島で実践されている体験型健康医学教室(りんご教室)の導入を決めました。決定に至った経緯を説明します。
介護施設は介護が必要になったらお世話になる場所
地域ケア会議に出席させてもらい、体験型健康医学教室の話をさせてもらいました。自治会長さんや民生委員さんに説明する中で、入居施設は介護が必要になったらお世話になる場所という意識だということに気づきました。
業務改善を実施する中で行ったアンケートでも地域包括ケアシステムについては、介護スタッフの意識の外にあることも分かってきました。
地域との接点ができない原因は介護に特化してしまった施設になっているためではないかと考えるようになりました。
認知症は生活習慣病
地域の健康づくりに目を向けると、いろいろな施策があることを知りました。健康診断、メタボリックシンドローム、生活習慣病、特定保健指導、ロコモ、フレイル、サルコペニア、運動習慣、健診受診率、糖尿病、脳卒中、リハビリなど、介護になる前に病院や企業、行政がいろいろな取り組みをしています。
大きな驚きだったのは認知症が生活習慣病と捉えられていることでした。介護事業所では認知症に対してどうやって対処するかを勉強します。しかしながらスタッフ間の温度差もあり、うまく対処できるようになるには大きなハードルがたくさんあります。
何歳からでも心と体は変えられる
そんな時に出会ったのが、鹿児島で実施されている体験型健康医学教室(りんご教室)でした。細胞の活動にフォーカスし、細胞が毎日りんご1個分生まれ変わることを、医学、運動、栄養、ストレス、睡眠から解説してくれます。また、深い睡眠、レム睡眠の概念は、今回の実証でも検証しており、私たちが感じていた問題点と一致しました。
65歳から80歳にかけて、健康な方も要医療、要介護になってしまいます。その前にしっかり介入できることがフレイル予防では大事と言われています。
この部分にしっかりアプローチできるには医療よりも介護なのではないかと考えています。私たちは連携して、健康無関心層への働きかけをしていく仲間を探しています。